こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
巻き爪で足が痛いときに何科を受診したらよいか?と迷う方もいらっしゃるかと思います。
爪も皮膚の一部ですので、爪のお悩み全般は、皮膚科にご相談いただいて大丈夫です。
今回は巻き爪についてお話します。
医学的に陥入爪(かんにゅうそう)とよびます。爪を横から見るとひらがなの「つ」の字や「の」の字になっている状態です。
爪に不適切な力がかかると、爪が巻いてきてしまいます。原因には次の3つが考えられます。
①靴のサイズ
窮屈な靴や先端の尖った靴を履くと、爪に靴が常に当たり、爪が巻いてきてしまいます。大きすぎる靴も、靴の中で足が段々と前に詰まっていき、親指の爪の辺りが締め付けられ、爪の端が巻いていったり、皮膚に食い込んだりしてしまいます。
②歩き方
正しくない歩き方を続けた場合も、足の親指に無理な力がかかり、陥入爪のリスクが高まります。
③爪の切り方
深爪も原因の一つです。短い爪にしておくと爪の先の皮膚が隆起していきます。爪が伸び始めると特に爪の角が皮膚に食い込みやすく、炎症と痛みを伴います。皮膚が隆起することで、爪の伸長を妨げてられ爪が巻いていくこともあります。
治療は様々にありますが、当院では、
①抗菌薬の内服とステロイド剤外用塗布
②テーピング法
③巻き爪矯正治療(自費診療)
④部分抜爪手術
をご提案しています。症状を見極めたうえで、患者さまの意向もうかがい、治療方法を決めていきます。
ですが、そもそも、巻き爪にならないのが1番ですね。病気は予防が大切です。患者さまに合った爪の切り方と、歩き方や靴の調整について、お話しております。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
冬本番に向けて、インフルエンザをはじめとする感染症の季節となります。コロナ対策と同じくとはなりますが、引き続き、予防に努めましょう。
インフルエンザの予防接種を受ける場合、新型コロナウイルスワクチンの接種をうけた方は、2回目の接種から2週間以上の間隔を空ける必要がありますので、スケジュールにも注意してください。
もし、インフルエンザにかかってしまったら、症状が出てから約1週間ほどは鼻や喉からウイルスを排出するといわれています。マスクやハンカチなどを用いて鼻と口を覆い、咳エチケットを守りましょう。
インフルエンザでなくとも、熱、せき・鼻水・のどの痛みなどの風邪症状、倦怠感や味覚異常などの症状がある方は「発熱外来の受診希望です」といってお電話でご相談ください。発熱外来は完全予約制となりますので、必ず、電話で事前予約をお願いいたします。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
受付や診察室で「そろそろ2年になりますね」とお声かけがあったりお花をいただいたりすると、ほんの数年前までの、先代ならではの独特な雰囲気が懐かしく思い出されます。その一方で、お声かけくださった方々が変わらず元気で、何よりだなぁと嬉しく思います。
今年は、初頭にクリニックの外壁工事をしました。開業当初の雰囲気をこわさず、ほぼ同じ色調を選んで外観を整えました。
私たちのクリニックは、先代のお気に入りの、銀座のとある老舗喫茶店から着想を得てデザインされています。着工に先立っては設計士さんを実際にその喫茶店に連れて行き、こういう風にしたいんだ、と話をしたのだそうです。絨毯や照明、内装の色調などは、すべて、その喫茶店を模しています。もう外してしまいましたが、以前に正面にかかっていた外看板のつくりも、お店のものと同じでした。
先代が気に入っていたその喫茶店には、ご時世柄めっきり行かなくなりましたが、外の喧騒からいざ小さな扉を開いて店内に入ると、そこだけゆったりと別の時間が流れているような雰囲気がありました。
クリニックが喫茶店をイメージして作られたというのは、ナンセンスで、いかにも先代らしいのですが、患者さんにとって病院はつい緊張してしまう場所なので、自分が気に入ったあの喫茶店のように少しでもくつろげる場所にしたかったのではないか…そしてその空間で日々の大半を過ごす自分も、ゆったりとくつろいで過ごしたかったのではないか…と思うのです。
そんなマスター(先代院長)が席を外して2年になりますが、先日ひょっこり戻ってきて、「おーい、始めるぞ、カルテ持ってこーい」と声がかかり、さて私はどの部屋で診療しよう?!と慌てる夢をみました。
この一年、とくに皮膚科に関しましては、患者さまやスタッフのみなさまの優しさや支えがあってこそ診療を続ることができたと思っています。ありがとうございます。これからも、困ったときに思い出してもらえる、身近な頼れるかかりつけ医でありつづけられるよう、努力してまいりたいと思います。引き続き、どうぞよろしくお願いします。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
11月12日は「いいひふの日」です。今回は身近な皮膚のお悩みである、乾燥肌についてお話ししたいとおもいます。
乾燥肌とは医学的に「乾皮症」、「皮脂欠乏症」といいます。
皮膚の最外層である角質層の脱水と皮脂の減少により、皮膚が光沢を失い、がさがさした状態のことをさします。
冬季の乾燥や、もともとの体質、加齢などにより皮脂分泌量が低下することで症状が表れます。
また、手の洗いすぎや入浴時タオルで体を擦りすぎること、熱い温度のお風呂に長湯することなども一因です。
乾燥肌は痒みが出やすくなり、引っ掻くことで皮膚のバリア機能が失われ湿疹ができます。
生活の見直しと保湿が大切です。
最近は我が家も入浴後に保湿剤を外用して、皮膚の乾燥と痒みを予防しています。
もし市販の保湿剤を使っても痒みが治らない場合はお近くの皮膚科を受診されてくださいね。乾燥肌くらいで…と遠慮する必要はありませんよ!
(柏げんき塾カレンダー2021年11月コラムより一部改編)
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
お肌の乾燥が気になる季節になってきました。入浴の際には、体を石鹸の泡でやさしく洗ってくださいね。ナイロンタオルなどで体をゴシゴシ洗うのは控えましょう。お風呂上がりには、保湿しお肌を守ってくださいね。
さて、秋は収穫の季節です。私は先日、手賀沼の近くに出かけて、子どもたちとサツマイモ掘りを体験してきました。私には膝を折ってしゃがむ姿勢は辛く感じましたが、子どもたちは大はしゃぎで、沢山のサツマイモを掘ることができました。
持ちきれないほどのサツマイモは、味噌汁やお鍋に入れたり、おやきやマフィンを作って焼いて食べたり。収穫後は、今度はゆったりとしたお家時間を過ごしておりました。寒暖差の大きい日が続きます。我が家でもようやく夏の洋服を片付けられたかと思うと、慌てて冬のコートを出すような日も。皆さまはいかがお過ごしですか。体調管理には気をつけてお過ごしくださいね。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
緊急事態宣言が明けて、気持ちの良い秋晴れが続くと、どこかへ遊びに行きたくなりますね。
私はお彼岸に祖父母のお墓参りに行きました。
このお彼岸のお墓参りは、子どもの頃の私にとって、親戚が集まる楽しいイベントのような感覚でした。朝早くから電車を乗り継ぎ、土手の近くの曽祖母の家に着くと、もうみんな集まっていて、玄関を上がった正面の座敷には食卓いっぱいに山盛りのお料理が並んでいました。その奥では、さらに御馳走を作ろうと親戚の女性たちがせっせと働いているのです。中庭のお釜ではお赤飯が炊かれようとしていました。
土手の向こう側にあるお墓へのお参りが終われば、あとは子ども達は遊ぶだけでした。土手の牛を追いかけて、反対に牛に追いかけられると必死で逃げる危ない遊びをしたり、広い畳の部屋で何十枚もある座布団を重ねて崩して遊んだり、曽祖母からお小遣いをもらうと、近所の駄菓子屋さんでお菓子を沢山買って、一つだけある洋室で子ども会議だといって鍵を閉め、立て篭もって好きなだけお菓子を食べたり。楽しい時間はあっという間に過ぎて帰る時間になります。
あるとき「帰りたくない!泊まっていく!」と強情をはったことがありました。とうとう本当に家に残って、みんなが駅へ向かって誰もいなくなってみると、人気のなくなった曽祖母の家がいやに大きく感じました。急に寂しくなって「やっぱり私も帰る〜」と大泣きしてしまうと、曽祖母が泣きに泣いている私をおんぶして、慌てて駅まで走って、ホーム脇から大きな声で「やっぱり帰るってー!」と呼びかけ、ホームで電車を待つみんなを驚かせていました。曽祖母の作ってくれた大好物のお赤飯と鉄砲漬けをお土産に、また遊びに来てねと言われ、一体いつが最後だったのか。今となっては自動改札がついて綺麗な待合室ができた駅を眺めながら、走って買いに行った駄菓子屋さんはどこだったのか、カゴ型ブランコで遊んだ神社の公園はどこだったのか、ぼんやり見渡しながら、変わりゆく景色の中で、記憶だけが鮮明に蘇るのでした。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
秋の長雨のあと、久しぶりの日差しのある日に空を見上げるとイワシ雲にひつじ雲、空もすっかり秋めいていました。
秋は過ごしやすい季節ですが、お肌には夏の紫外線のダメージが残ります。また、一日の気温差が大きいため、冬に向かって肌は乾燥しやすくなります。お肌が敏感になり、トラブルも多くなりますので、これからの季節はしっかり保湿をしていきましょう。
保湿剤には、スプレー、フォーム、ローション、クリームなど、様々なタイプがあります。いまのご自身のお肌に合った保湿剤をみつけるとよいでしょう。
セルフケアではどうしても乾燥肌が治らない、マスクで肌荒れするようになる、アトピー性皮膚炎が悪くなった…など、お肌のお悩みがあれば、お近くの皮膚科医に相談されてみてください。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
9月は昨年も災害の備えのコラムをかかせていただきましたが、今年は家の中の地震災害への対策をご紹介したいと思います。
在宅の時間が増えた方も、そうでない方も、いま一度、お部屋の中を見回して、防災について考えるきっかけになればと思います。
さて、もし隣近所でケガ人が出たら何人を助けることができるでしょうか?「自助」とは、一人一人が自分の身の安全を守ることをいいますが、周囲の人と助け合う「共助」を行うためにも、まずは、お家の中で自分自身がケガをしないことが大切です。
・ベッドや布団に倒れ込む家具などはありませんか?
寝ているときの地震に備え、寝室やこども部屋の家具は背の低いものにしましょう。また、逃げる出入り口をふさがないためにも家具の配置や引き出しの向きにも注意しましょう。
・高い家具に転倒防止対策をしていますか?
食器棚、冷蔵庫、電子レンジ、テレビなどに転倒防止対策をしましょう。
・窓ガラスや食器棚などのガラスの対策をしていますか?
強化ガラスに替えたり、飛散防止フィルムを張ったりしましょう。カーテンを閉めておくことでも室内への飛散防止に効果があります。
・手の届く場所に懐中電灯、スリッパ、ホイッスルを用意してありますか?
停電への備え、飛散したガラスから身を守るために備えておきましょう。また、ホイッスルは少しの息でも助けを求めることができますので備えておきましょう。最後になりますが、今までの防災グッズの中に「マスク」を複数枚加えておいてくださいね。
残暑お見舞い申し上げます。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
先日、町内の親子会の方々から、応援の色紙をいただきました。先代の父と十数年診療をしておりますが、色紙をいただいたのは初めてでして!それだけ、新型コロナウイルス感染症が蔓延しているということでしょうか。
医療従事者に限らずとも、みなさま毎日を工夫して、頑張っていると思うのですが、そんな中でヤマクリニックをみつけて、色紙を作ってくださって、ありがたいと思います。スタッフ一同、励みになります。ありがとうございます。
明原の町内会では、子どもの日のD51ふれあい祭りや、夏のこの時期に開催される明原まつりなどがあり、子どもたちも楽しみにしています。また、そんな当たり前だと思っていた日常が戻ってきてほしいですね。
厳しい残暑とともに台風も近づいてきております。当院にできる範囲内のこととはなりますが、地域の皆さまのお役に立てるよう、もうひと頑張りしたいと思っております。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
東京オリンピックは緊急事態宣言下の開催が決まりました。このまま開催するのかどうか、さまざまな意見があることも承知しています。一人の医師として思うところもあります。ただ一人の親としては、子どもたちの記憶に、きっとコロナウイルスは強烈に残るでしょうから、同じ記憶の片隅に、夏が楽しいものであるということや、オリンピックの思い出も何か残っていてほしいなぁ、とも思っています。
先代の泰夫先生は、前回の東京オリンピック開会式の予行演習に学校単位で参加したことがあるのだそうです。嬉しそうに話していたのをよく覚えています。今回の開会式はどうなるのか、心配はつきませんが、子どもたちには、せっかくだから国旗の絵本でいろいろな国のことを知ってもらおう!と思いつきました。
私が幼稚園のころ、親子でクレヨンを使って画用紙に国旗を描くような時間がありました。広い部屋に沢山の机が並べられ、上には地球儀と国旗の図鑑のような分厚い本が置いてあり、先生は見守るだけで、親と子で好きな色の国旗を自由に書いてくのです。そんなことを思い出しながら、私たちも絵本を片手に国旗を書く遊びをしてみました。
まず「ここは日本だからね!」と素早く一つ目が完成です。
次にフランス。
「あれ?これってロシア?」
「使っている色は同じだね」と私が返事をする間に2枚目も完成。
「日本の反対側てオーストラリアだよね?」
「うーん、季節は反対だけど…本当に反対なのはブラジルじゃないかな」というと、娘はブラジルに挑戦することにした模様です。
ブラジル国旗の中央には何やらアルファベットで文字が書かれています(ORDEMePROGRESSO)。このアルファベットに苦労している様子だったので、私が「それは、秩序と進歩という意味ですよ」と絵本の説明を読み上げても、言葉が難しいのか、塗ることに夢中なのか、聞いているのかいないのか、どんどん描きすすめています。息子にはライオンやワシなどの動物が書いてある国旗がいいなと思ってメキシコの国旗を描いてあげていたのですが、娘はすでにブラジルを卒業して「イギリスも描いたよ」と見せにきました。ひととおり描き終わると今度は、台所から割り箸とテープを持ってきて、旗につけ始めています。「ロープに旗をつけて、ガーランドみたいに部屋に飾ることもできるよ?」と(床を片付けたい気持ちで一杯の)私の提案は、「旗はこうやって、その国の人たちが出てきたら、わーーて振って使うものだから」とキッパリ、却下されてしまいました。娘の中ではすっかり応援のイメージができているようです。
そんなわけでオリンピック期間中は、テレビの向こうから手作りの旗を振って、たくさん応援したいと思います。どうか楽しんでもらえますように。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
関東は6月14日から梅雨入りでしたね。ここ10年で1番遅い梅雨入りだそうです。蒸し暑かったり、気圧の変化があったり体調を崩しやすい日が続きますが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
さて、6月21日より、2歳以上の小児アトピー性皮膚炎に対して、新たに、コレクチム軟膏0.25%を処方できるようになりました。また、昨年6月に発売されたコレクチム軟膏0.5%も、小児アトピー性皮膚炎の治療薬として処方できるようになりました。
コレクチム軟膏は、外用ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤とよばれる塗り薬です。ステロイド軟膏やタクロリムス軟膏とは異なる働き方をしまして、アトピー性皮膚炎の症状を和らげます。
小児アトピー性皮膚炎は、発症すると、ひどいかゆみを伴う湿疹にみまわれます。この湿疹が良くなったり悪くなったりを長い期間、繰り返すようになると(目安としては、生後半年未満の乳児なら2ヵ月以上、生後半年以降の乳幼児なら半年以上)、「小児アトピー性皮膚炎」と診断されます。
治療法は、主にステロイドを塗って皮膚炎を鎮めながら、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を服んで痒みを抑えるようにします。また、保湿剤を使って皮膚バリアを整えるなどスキンケアも大切です。今回のように小児アトピー性皮膚炎の治療選択肢が広がるのは、医師としても嬉しいことです。
新しい治療の話以外にも、お悩みのことがあれば、いつでもご相談ください。平日は9時30分~12時30分と、15時~16時30分、土曜日は9時30分~12時30分に診察をしております。2回目以降の診察ではご予約も承っておりますので、ご希望があれば仰ってください。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
当院で本格的にコロナワクチンの接種がはじまったのは5月10日の週からでした。
接種を受けらた方々は、注射が済むと「え?もう終わったの?」「ぜんぜん痛くないね」と安堵の表情を浮かべておられます。毎日のニュースを見聞きしてさまざまな不安を抱えていらしたこと、1回目の接種にはとても勇気がいったこと、それらを乗り越え無事に終わり、ほっとしたことなどが伝わってきます。来院されたときは緊張していたお顔が、待合室で待っている間に和やかになり、そのまま笑顔でご帰宅されています。まだ1回目ですので油断は禁物ですが、その様子を私たちも嬉しく拝見しています。
そして6月からは2回目の接種もはじまっています。引き続き、院内の感染対策の徹底と、受付から予診、接種、接種後待機の流れ、患者さまの動線に混乱が生じないよう気を引き締めて接種をすすめて参りたいと思います。
また当院では、さまざまなご事情からヤマクリニックで接種を受けたいとおっしゃってくださる方々のために、6月中にかぎり、土曜午後にも時間外の接種枠を追加しております。7月からは集団接種への協力も加わります。これまで「コロナだから…」と我慢して耐えてきたことを考えれば、皆さまが「一日でも早くワクチンを打ちたい」と思う気持ちに、私たちもなるべく寄り添っていきたいと思っています。
(9月22日追記)おかげさまをもちまして、当院での予約受付はすべて終了いたしました。9月~10月はすでにご予約いただいた方の接種をすすめてまいります。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
まん延防止重点措置が続く中、梅雨入りも間近となりましたね。
最近の私は、おうち時間の楽しい過ごし方を子どもの担任の先生や友人から教えてもらっています(友人とも、もうずいぶん会ってません…)。
その中で最近、娘がハマっているものの一つに、スクラッチアートがあります。百円ショップで売られているものです。なかにはディズニー柄もあるよ!と教えてもらったのですが、どうやっても見つかりません。娘もディズニーは大好きなので、きっと喜ぶだろうと思って探し回っていたところ、先日ようやく棚に並んでいるのを見つけました。やはり人気ですぐ売り切れていたのでしょうか?!
さて、そんなスクラッチアートですが、私と娘では性格の違いがくっきりでておりまして…私が試しに一枚をゆっくりゆっくり作業している傍らで、娘はささっと仕上げて沢山の種類で遊びたい派なものですから、どんどん仕上げて、誇らしげに見せにきてくれます。でも、こんなふうに集中して取り組んでくれると家事が捗って有難いな~とほくほくしていたのですが、そんな親の思惑も束の間、今度は夢中になりすぎて、朝起きると、ご飯よりも先にスクラッチアートをやりたがるのにはさすがに閉口してしまいました。。。
おうち時間の過ごし方も、なかなか難しいですね。今度はプラ板で遊んでみたいと思います!
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
皆さまも子どもの髪の毛をプロにお任せするタイミングに悩んだことはないでしょうか。とくに男の子の髪は難しく、早々にお手上げだったので、ママ友さんからおすすめのお店情報を聞いてみたりしたものの、店で暴れて迷惑をかけてもいけないと時期を見計らいながら1年ほどは私が頑張っていました。が、どうやってもボリュームが取れない。これから暑い季節がやってくる。ゴールデンウィークにはおじいちゃんとおばあちゃんの家に遊びに行く(…予定でした)。その前にカッコよくしておこう!と、思い切って近所の理髪店の予約を取りました。
店に行くと、椅子の上には既に子ども用の四角いクッションが用意されています。タオルをかけてクロスをかけ、息子はギュッと口を引き締め、緊張した様子です。私が視界に入ると気になって振り返ってしまうので、理容師の方に要望を伝えるとすぐに私は受付に隠れて待たせてもらいました。
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「何持ってきたの?」
「ゴミ収集車」(トミカのおもちゃです)
「車好きなの?」
「うん」
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「今日どこか行ったの?」
「うん、公園」
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二人の会話に声に聞き耳を立てているうちに無事に終了。希望どおりにスッキリとボリュームがとれて素敵に仕上がっていました。本人も気に入ったのか、帰りには、店で頂いたおもちゃの刀を振り回しながら「たんじろー!」と叫んで交差点を走り抜けていましたが…。私が「よく平気だったね」と聞いてみると「全然痛くなかった!」と(何故か)刀で斬りつけられてしまいました。その後、東京には緊急事態宣言が、柏市にも蔓延防止等重点措置が発せられましたので、今年もおじいちゃんとおばあちゃんの家に行くのは諦めることになりました。みんなのワクチン接種が終われば、こうした何気ない家族の交流も諦めなくて済むのでしょうか…。柏市では5月中旬から順次、高齢者の方々にワクチンの接種券(クーポン券)が配布されると聞いています。当院でも、来たるワクチン接種に向けて準備を進めておりますので、もうしばらくお待ちください。
こんにちは。柏市明原ヤマ・クリニック、皮膚科医の甲斐やよいです。
じんましん(蕁麻疹)は5人に1人は一生のうちで一度は経験するといわれる身近な病気の一つですが、「痛みもつらいけど、かゆいのも同じか、それ以上つらい」と訴える患者さんもいらっしゃるほど、患者さんにとってはとてもつらい病気です。
蕁麻疹は、突然、皮膚の一部が赤み(紅斑)をもち、くっきりと盛り上がり(膨疹)、しばらくすると跡形も無く消え、また別の場所に現われてはきえることを繰り返します。多くの場合かゆみを伴います。蕁麻疹の名前の由来は、イラクサです。和名で蕁麻といいます。その茎や葉には刺毛があり、この刺毛に触れた部分が赤く腫れ、痛がゆさを伴います。それに似ている皮疹であることから病名がついています。
蕁麻疹は、時間の経過で分類できます。
①症状があらわれてから6週間以内のもの=急性じんましん
②6週間以上症状が出たり消えたりを繰り返す場合=慢性じんましんと呼びます。
また、原因によって分類することもできます。
①特に誘因がなく自発的にあらわれる(特発性の)タイプ
②特定の誘因によりあらわれるタイプです。
受診される方の7割ほどは、とくに誘因がない特発性のタイプです。
残りの3割の方は、アレルギー性の原因物質によるもの…例えば食物(卵、小麦、エビ、カニなど)や薬物(アスピリンなど)、植物、虫刺されなどによって誘因される場合や、コリン性じんましん(汗をかく刺激や精神的ストレス)、物理性じんましん(熱、日光、寒さによる刺激など)などになります。
蕁麻疹の原因が分かっていれば、原因を取り除くか、回避します。
かゆみの治療には、抗ヒスタミン薬を飲んでいただきます。とくに原因がなく出るじんましんの場合は、お薬を飲めば症状が出なくなることが多いです。原因不明だからと諦めず、抗ヒスタミン薬を飲み続けることが大事です。また、皮疹が出なくなった後も、しばらく薬を飲み続けることが大切です。受診時には皮疹がでていないことも多いので、じんましんで外来受診された場合には、細かく問診させていただくことになります。
できれば、経過中に出た皮膚の症状を、スマートフォンなどで撮っておいていただけると、診察時に役に立ちます。具体的な赤み、ふくらみ、皮疹の面積などを観察できると、分かることも多いので、写真が1枚でもあると非常に助かります。急なことでお困りの際などには、お気軽にご相談くださいね。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
葉桜になりツツジが咲き誇るほど暖かい日が続くので、家じゅうの冬の上着をすっかり片付けたばかりだったのですが、ここ数日の寒さに着るものがなく困ってしまいました。皆さまは、いかがでしょうか。寒暖の変化で体調など崩されないようにと思います。
3月22日に緊急事態宣言があけて、約3週間が経とうとしています。感染者増加のニュース、ワクチン供給の遅延(執筆中の現在、私もまだ打っていません)、変異株の出現など、心配事はつきませんね…。私たちにできることは、やはり自身の感染対策だと思います。当院も気持ちを引き締めて感染対策を継続し、来たるワクチン接種に備えています。
さて、先日患者さんが受付で一枚の診察券を見せてくれました。それは祖父の時代の、柏皮フ科の診察券。
大切に保管されていたのか、とてもとても綺麗な状態で。
記憶の中の祖父は、いつも白衣を着ていて、リビングではパイプタバコを吸って経済新聞を読んでいました。診察券を眺めていたら、白髪で鷲鼻の、祖父の横顔がくっきりと浮かび上がってくるような気持ちになりました。祖父も(父も)、このコロナ禍の診療をどう思ったことでしょう。私の目には、現役時代の2人はとても自然体で仕事をしていたと思います。それはもう、多忙な日々もありましたが、患者さんと話すのが何よりも好きで、この仕事をやりたいからやっている、という雰囲気でした。
コロナ禍も2年目、私自身は、すっきりとしない日々が続くような気分になっていましたが、祖父の白い一枚の診察券を通じてエールをもらった気持ちになりました。
新入・進級のみなさま、新社会人のみなさまおめでとうございます。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。まだまだ花粉の季節が続いています。今回は、花粉に関連した食物アレルギーの話をしたいと思います。
現代を生きる私たちにとって、アレルギーはとても身近な問題だと思います。いままでは美味しく食べることができていたのに、急に口の中や喉の奥がイガイガ、ぴりぴりしたご経験がある方も、いらっしゃると思います。
これは「口腔アレルギー症候群(oralallergysyndrome:OAS)」とよばれる病気です。この口腔アレルギー症候群のなかでも、花粉症と関連する病気を「花粉-食物アレルギー症候群(pollen-foodallergysyndrome:PFAS)」と呼んでいます。
花粉-食物アレルギー症候群とは、花粉症の患者さんが、その花粉と似た蛋白質の構造をもつ果物や野菜に対してアレルギー反応を起こしてしまう病気です。アレルギー反応は、ほとんどの場合、食べた直後から数分以内に、口の中・喉・唇の刺激感、かゆみなどの症状があります。このような症状は自然に消えますが、まれに腹痛や下痢などの消化器症状が起きたり、重い全身症状になることがあります。
花粉症の人が全員、花粉-食物アレルギー症候群になるわけではありませんが、日本では、カバノキ科(シラカバ、ハンノキ)の花粉症の人が花粉-食物アレルギー症候群を発症するケースが多いと言われています。カバノキ科の花粉は1月から6月まで飛んでいます。スギ・ヒノキ花粉より早く、期間も長めです。この時期に、カバノキ科の花粉症の患者さんがリンゴ・モモ・サクランボ・イチゴ・ナシなどのバラ科の食物や、メロン・スイカなどのウリ科の食物、キウイフルーツ、セロリ、じゃがいも、ニンジンなどを食べると、場合によってはアレルギー反応が起きてしまったり、悪化したりする可能性があります。もちろん、全員に起きるわけではありません。
これ以外の花粉症にも、それぞれ関連する食べ物があり、その食べ物を食べた場合にアレルギー反応を起こしてしまう場合があります。何か食べ物を食べて、気になる症状があるような場合には、お気軽にご相談ください。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
みなさま、風邪など引かず元気にお過ごしでしょうか。我が家では先月、娘がお腹をこわしてしまいました。そのため、しばらくの間は食べやすいものを選んでお弁当に入れていたのですが、ある朝、お弁当を作っていると、息子が「ぼくのは?」と尋ねてきます。続いて「かがやきのお弁当に入れてほしい」というのです。
昨年の春、1度目の緊急時代宣言のときのこと、保育園の運営が停止になったため(多くの働くお母さんも同じだったと思いますが)慌ててあちこち電話をかけた末に一時保育に預けていたことがありました。そのときには息子にもお弁当を持たせていたのです。どうやらそのときは「E7系かがやき」のお弁当箱に入れていたようでした。母はすっかり忘れていたのに、息子はしっかり覚えていたのですね。「よく覚えてたね!」とひとまず褒めたものの、実はかがやきのお弁当箱は、嵩張るからと捨ててしまっていたのです…悪いことをしました。
何かを察した息子がじっと待っているので「今度、かがやきのお弁当買いに行こうね!新幹線も一緒に見に行こう!」と言うと、ようやくニコニコ笑顔になってくれました。
緊急時代宣言も明けましたので「E7系新幹線かがやき」と「かがやきのお弁当」を探しに行こうと思っています。ちなみに「かがやき」などの新幹線のお弁当は、東京駅の「祭」というお弁当屋さんで毎日朝9時半から販売しています!
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
先日も少し大きな地震がありましたね。20日の地震は千葉県北西部で震度4でした。
いつもよりも大きく、長く感じましたので、我が家では子どもたちと一緒にテーブルの下に隠れて、揺れが収まるのを待っていました。
さて、今回は災害対策のお話です。
災害時は医療機関そのものが甚大な被害を受けたり、交通機関が麻痺してしまったりするため、かかりつけの医療機関への受診が難しい場合もあります。状況がひどくなると、医療機関に十分な医薬品が届かず、在庫不足に陥ってしまい、いつもどおりにお薬を処方できないような場合も考えられます。
そこで、とくに持病のある方は、日頃からお薬を1週間ぶんくらい予備として用意しておくことも災害対策の一つだと思います。
予備のお薬を避難時に持ち出せるように非常用リュックなどに入れておくのもおすすめです。ただし、お薬にも使用期限の目安がありますので、古くなりすぎないように注意してください。
また、災害は、家に居るときに起きるとも限りません。大事なお薬は、普段から外出時に携帯しておくのも良いと思います。
お薬だけでなく、お薬手帳を携帯しておくと役に立つと思います。
お薬手帳には、スマホアプリもありますが、電力やインターネットが遮断されると使えなくなってしまうので、やはり紙の手帳も持っておいたほうが良さそうです。
災害の影響を完全に防ぐのは難しいと思いますが、日頃から工夫をして対策をしておけば安心ですね。
こんにちは。柏市明原ヤマ・クリニック、皮膚科医の甲斐やよいです。
口唇ヘルペスと帯状疱疹について書かせていただきましたが、今回は帯状疱疹ワクチンのお話です。
さて、「ワクチン」というキーワードに敏感になる昨今ですね。
帯状疱疹は、以前のコラムにてご説明した通りですが、全年齢に症状が出現するとはいえ、やはり加齢に伴い出現頻度は増えます。合併症、とくに帯状疱疹後神経痛になってしまう割合も高くなります。痛みをコントロールするには、内服薬や神経ブロックなどの方法はありますが、治療期間は数ヶ月から年余にわたる場合もあり、残念ながら高齢者の帯状疱疹後神経痛の治療は難渋することが多いです。
帯状疱疹の予防には、日頃から体調管理を心がけ、免疫力を退化させないことですが、もう一つの選択肢として「ワクチン」があります。現在日本で接種できるワクチンには、弱毒性生ワクチンと不活性化ワクチンの2種類がありますが、いずれも自費診療となります。
弱毒性生ワクチンは、日本で開発されたものです。すでに小児の水痘ワクチンとして非常に長い歴史があり、安全性や有効性には十分な実績があります。ただ、免疫不全の方には接種できません。効果の持続期間は、不活化ワクチンよりも劣る、と言われています。
一方、不活化ワクチンは、日本では2020年1月から使用できるようになりました。効果も持続期間も優れています。2回の接種を必要とする点や、接種した場所の反応や痛みが強いこと、値段が高価であることなどが難点としてあげられます。
諸外国での導入状況ですが、米国・カナダ・オーストラリアでは帯状疱疹ワクチンが推奨され、費用助成も実施されています。日本では、2021年3月時点では名古屋市で両ワクチンに対して帯状疱疹予防接種の費用助成などを行っています。都内文京区では弱毒性生ワクチンに対して助成を行っているようです。残念ながら柏市では、どちらのワクチンも全額、自己負担です。
人口が少子高齢化へシフトしている日本では、諸外国同様に推奨すべきワクチンではないか…というのが個人的な見解です。予防接種は、内科でも皮膚科でも受けることができますので、気になる方は、お気軽にご相談ください。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
今年の春はとくに花粉の影響が強いようで、気温の影響などで頭が痒くなる方もいらっしゃることと思います。また、脂漏性皮膚炎は頭によく起こりますので、治るまでに長く時間がかかる方も多くいらっしゃいます。
「コムクロシャンプー」はステロイド配合の医薬品シャンプーです。今までは、尋常性乾癬の頭部症状の治療に使用してよいことになっていましたが、2021年2月24日から、頭部の湿疹・皮膚炎への治療にも処方できるようになりました。
ご使用方法は、ショートコンタクトセラピーといって、乾いた髪にコムクロシャンプーを塗布し、短時間(15分)待った後にお湯で泡立てて洗い流します。
頭の痒みでお悩みの方がいらっしゃいましたら皮膚科医までご相談ください。
当院では、このシャンプーを塗った後の15分の待ち時間をどう使いましょうか、と患者さんと話し合っています。皆さまでしたら、読書ですか?家事をしますか?それとも、ラジオ英会話?最近はゴガクアプリなどもあるようですね。今度お目にかかったときに、15分の使い方を教えていただけると嬉しいです。
こんにちは。柏市明原ヤマ・クリニック、皮膚科医の甲斐やよいです。
水痘・帯状疱疹ウィルスによって起こります。初めて感染したときは、水ぼうそうとして発症します。水ぼうそうが治った後も、ウィルスが神経節に潜んでいて、ストレスや過労などが引き金となってウィルスに対する免疫力が低下すると潜んでいたウィルスが再び活動を始め、神経を伝って皮膚に到達し、帯状疱疹として発症します。ですから、水ぼうそうにかかったことのある人なら、誰でも帯状疱疹になる可能性があります。他のヒトから感染して帯状疱疹になる訳ではありません。
症状としては、体の左右どちらか一方に、ピリピリと刺すような痛みと、これに続いて赤い斑点と小さな水ぶくれが帯状にあらわれます。水ぶくれが治る頃には、痛みもやわらぎますが、その後も長期間にわたってピリピリするような痛みが残ることがあります。これを「帯状疱疹後神経痛」といいます。
発熱や頭痛などの合併症がみられることもあります。なお、顔面の帯状疱疹の場合は、目や耳に症状があらわれることがあります(ヘルペス角膜炎、ラムゼイ・ハント症候群)。
50歳以上で発症率が高くなり、加齢、手術、悪性腫瘍の合併、化学療法や放射線療法による免疫力の低下が引き金になります。そのほか、過労やストレス、強い紫外線なども引き金になるので、若い人に発症することもあります。
抗ヘルペスウィルス薬を使用します。痛みが強い場合は、痛み止めを併用することもあります。
早期に適切な治療を行うことで症状を軽くし、合併症や後遺症である「帯状疱疹後神経痛」のリスクを減らすことができます。
帯状疱疹かなと思ったら、早めに医師にご相談ください。
特に、顔面の帯状疱疹の場合、頭痛や吐き気を伴う場合、チクチクした痛みだけでなく筋力低下などの運動神経の障害を認める場合などは速やかな治療が必要です。
こんにちは。柏市明原ヤマ・クリニック、皮膚科医の甲斐やよいです。
2月から、外壁と階段の工事をしておりましたが、外壁工事は先週末に終了し、ようやくビニールシートと足場がなくなりました!駐車場もいままでどおりご利用いただけるようになりました。
工事中、皆さまには大変ご不便ならびにご面倒をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。階段の修繕工事は3月も続いております。ご来院される際は、エレベーターを積極的にご利用くださいますよう、お願い申し上げます。内科・皮膚科の診療時間はいつもどおりです。皮膚科は平日午後も(短い時間ですが)診療しておりますので、引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。
こんにちは。柏市明原ヤマ・クリニック、皮膚科医の甲斐やよいです。
口唇ヘルペスは「単純ヘルペスウィルス」というウィルスに感染することでおこります。
症状がでている人の水ぶくれ、唾液、涙液などに接触することで感染します。
単純ヘルペスウィルスは一度感染すると、顔の神経節に潜んでいます。
健康なときは、潜んでいるウィルスは免疫によって抑えられているため症状が出ません。
しかし、発熱、疲労、ストレス、強い紫外線、外傷などの刺激により免疫が低下すると、ウィルスが神経をつたって皮膚に移動して症状がでます。
症状の出る頻度は数年に1回という人から1年に数回出るという人までさまざまです。
治療はウィルスの活動を抑える抗ヘルペスウィルス薬の内服または外用です。
今のところ、潜伏中のウィルスを追い出すお薬はありません。
症状がでてきたら、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。
また、くちびるのまわりにピリピリ、チリチリするような違和感が出てきたら早い段階ですぐに治療を始められるように、あらかじめ飲み薬をお渡しできる場合があります。再発を何度も繰り返す方は、医師に相談してみましょう。
水ぶくれの中には沢山のウィルスがいます。ウィルスが付着したタオルやコップなどの物を介して感染することもあるので共有しないようにしましょう。特に赤ちゃんとの接触は注意が必要です。お世話をするときは手をきれいに洗い、患部を覆うなど赤ちゃんに接触しないよう注意しましょう。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
緊急事態宣言が明けたらどこに行きたいですか?子どもたちとそんな話をすることがあります。
息子は、決まって「シャンシャンに会いに行きたい」と答えます。
シャンシャンは12月で中国に帰るはずだったので、最後のお別れと訪れた11月の上野動物園。息子はじーっとシャンシャンを見つめていました。でもシャンシャンと同じくらい、リーリーとシンシンにも熱い視線を向けていましたから、ひょっとしたら息子にはパンダ=シャンシャンなのかもしれません。帰り道、もうボロボロになった宝物のシャンシャンのぬいぐるみを握りしめた息子に「シャンシャンにまた会える?」と聞かれ、「今日が最後かなぁ」と答えていたのですが、返還が延期になりました。
そのニュースは、息子にも伝えておいたのですが、その後もときどき「シャンシャンいる?」と確認されることがあります。「いるよー」と、わざとのんびり答えはするものの、緊急事態宣言もあって、会いには行けないもどかしさよ。上野には先代の泰夫先生も好んでよく出かけていましたが、孫にあたる息子にとっても大切な場所のようです。居るのに会えないことについてどう処理してるのかな…と心配する母を余所に、今日も息子はシャンシャンのぬいぐるみと一緒に眠りについています。
こんにちは。柏市明原ヤマ・クリニック、皮膚科医の甲斐やよいです。
脱毛症にはいろいろな種類がありますが、円形あるいは楕円形に頭の毛が抜けてクッキリと地肌がみえる脱毛を「円形脱毛症」といいます。
ふだんの生活では、痛みやかゆみを感じることがないので、ご家族や美容師さんに指摘された…と受診される患者さんも多いです。男性でも女性でも、赤ちゃんからお年寄りまで幅広い年齢でおこります。とくに10-20歳台の青少年期に初めて円形脱毛症になることが多いと言われています。
人間には、外敵からからだを守る「免疫」という仕組みがあります。ところが、何らかのきっかけで、「免疫」が「外敵」と間違えて「毛を造る場所」を攻撃してしまうと、その場所が破壊されて毛を造り出せないようになってしまいます。
免疫の仕組みを狂わす「きっかけ」として言われているのは、
円形脱毛症は、脱毛の場所や脱毛部の個数の違いで、単発型、多発型、全頭型、汎発型(頭の毛だけでなく、眉毛、まつげ、からだの毛など全身の毛が抜ける)などに分かれます。
脱毛部が1カ所だけの単発型は、3-6ヶ月で放置していても自然に治ることが多いですが、抜けている範囲が広いときや、繰り返しおきている場合には治りにくいので、治療が必要です。
治療には、外用療法(ステロイド剤、血行促進剤)、液体窒素療法、ステロイドの局所注射、局所免疫療法、ステロイドパルスの内服・点滴療法などがあります。いまのところ、脱毛の予防薬はありませんので、円形脱毛症に気がついたら、早めに皮膚科などの医療機関を受診し、適切な治療をうけることが治癒への早道だと思います。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
「お薬手帳」とは、現在ご自身の飲んでいるお薬の種類や内容を記載した手帳です。先日は久しぶりに大きな地震がありましたが、災害時などにも役立ちますので、普段から携帯することをおすすめしております。
当院ではクリニックの中でお薬を調剤し、直接お薬をお渡しする「院内処方」を行っております。患者さんの利便性と経済性を重視して、この方法をとっています。これとは別に、病院で処方せんをもらって、薬局で調剤してもらう場合を「院外処方」といいます。
初診の方には、問診表と、診察の際にも、現在飲んでいるお薬について確認しています。再診の方も、診察の都度、お薬を確認しています。これは院内でお薬をご用意するときに、他院で出されたお薬との重複や併用による相互作用などを避けるためです。
とはいえ、ご本人さまも複数のお薬について説明するのは難しいこともありますね。
そこで「お薬手帳」をご持参いただくと、お互いに確認しやすくなります。また、当院での処方内容も、記載することができます。受診される際は、ぜひ、保健証と診察券、そして「お薬手帳」の3点セットを受付にお出しください。
皆さまのかかりつけ医として、引き続き、より安全な医療を提供してまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願いします。
こんにちは。柏市明原ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
関東は2月上旬からスギ花粉のシーズンに入ります。3月中旬頃がピークで4月、長い方はGW開けくらいまで症状が続きます。
今年の花粉飛散量は例年並みと予測されています。昨年春の花粉飛散量が例年より少なかったので、昨年の春に花粉症の症状が弱かった方も2021年の春は注意が必要です。
花粉症の鼻の3大症状は、鼻水・鼻づまり・くしゃみ、目の3大症状は、目のかゆみ・充血・流涙です。
そのほか、皮膚のかゆみ、のどのイガイガ感、熱っぽい感じなどを訴えられる方もいらっしゃいます。
その皮膚のかゆみを「花粉皮膚炎」とよびます。あまり聞き慣れないですね。
花粉が目や鼻の粘膜に付着し、抗原抗体反応を起こし上記のような諸症状を引き起こすのと同様に、皮膚に花粉が付着することで症状が出現します。
首、顔、目のまわりに赤みとかゆみが出現します。ほてり感や灼熱感を伴うこともあります。とくに目のまわりは皮膚が薄いので、じんま疹の様な強いむくみと赤みで発症することもあります。
花粉症の治療は保険診療となります。
ご症状に合わせ、ステロイド外用剤、点眼薬、点鼻薬、内服薬(抗ヒスタミン剤や抗ロイコトリエン薬)などを組み合わせていきます。当院では、呼吸器内科医と皮膚科医が常勤しており、双方からアプローチすることができます。お困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
私が日頃から足繁く通っているお店の一つにサンキがあります。保育園や幼稚園の衣類はほとんどこちらで購入しましたし、別館の生地屋さんでは、入園準備からはじまり、サマーパーティーやハロウィンなど(昭和世代の親には馴染みの薄い)季節行事の衣装を作るために生地や材料を調達し、1回目の緊急事態宣言の時にはマスク用の生地でもお世話になりました。
医療の観点からは、感染対策としては不繊布マスクを使い捨てるのがベストとされますが、小さな子どもは、付けるのを嫌がるときもあります。我が家でも息子は嫌がってばかりでした。そんなときに娘からリクエストされたのが「鬼滅の刃」のマスクです。ついに我が家にもブームの波がやってきたようです。
登場人物が着ている羽織の柄(炭治郎の緑と黒の市松模様や、禰豆子(ねずこ)のピンクの麻の葉模様)ではなく、キャラクター柄がいいと言われたものですから、いつものように生地屋さんへ。もちろん、すぐに見つけることができました。さすが、頼りになります!
昨年から至る所で鬼滅グッズが販売されていたと思いますが、その頃はそれほど興味がなく、素通りでした。すこし時差はありましたが、やはり映画の影響なのでしょう。先日など、娘から「鬼滅の刃ごっこをしよう!」と言われました。娘の采配で、娘が禰豆子、息子は炭治郎、おばあちゃんが胡蝶しのぶ、とそれぞれ役を与えられ、紙を巻いて作った刀で鬼(私など)が追いかけられる、という遊びです。胡蝶しのぶ役のおばあちゃんには、紫の折り紙で蝶々の髪飾りを作ってあげたり、自分は緑色の折り紙を巻いて口に咥えたり、テレビも映画も見ていないのに芸が凝っていること。看護師さんに教わって一緒に作っていたのだそうです。
さて、完成した炭治郎柄の新しいマスクは、息子もとても気に入って、ニコニコしながらつけてくれました!
今年の節分は2月2日です。3日でなく2日が節分になるのは124年ぶりなのだそうです。節分の日には、大好きな禰豆子と炭治郎のマスクで、存分に鬼退治してもらおうと思います。鬼は外!コロナも外!
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
前回に引き続き、冬の寒さをテーマにコラムをかかせていただきます。皮膚科には11月末頃から「しもやけ」を訴える患者さんがいらっしゃることがあります。
「しもやけ」は「凍瘡」と言い、寒さが続くために末梢血管がうっ血し、皮膚障害が起きます。冬期の気温が4〜5度で一日の気温の差が10度以上になると、起こりやすくなると言われています。
体の末端、すなわち、指先や足指に起こりやすく、次いで耳たぶや頬などにも起こりやすいです。症状としては、触れると冷たく、皮膚が赤く腫れあがったり、水ぶくれができたりします。痛い・痒いなどを自覚することが多く、とくに温めると、余計にむず痒さが強くなるのが特徴です。お子さまに多い病気ですが、大人になって繰り返す方もおられます。
予防しても、どうしても改善しない場合は、お近くの皮膚科へご相談ください。暖かい季節になっても症状が続く場合は、別の病気の可能性もありますので、ぜひご相談なさってください。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
1月20日から「大寒」に入り、節分の日まで、暦では一年で最も寒さが厳しい季節が続きます。実際に、朝晩はとても冷え込みますね。
当院でも冬の寒さで困ったことがありました。
先代の泰夫先生の頃、レントゲンは従来のフィルム式を使っていました。冬場、午前の診療で「胸のレントゲンをとりましょうか」となり、奥に「よーし、レントゲン撮るぞ〜」と声をかけると、看護師さんが「先生、まだ動きません」と答える一幕も…。冬の朝の寒さで現像機が凍って、動かなくなっていたのです。仕方がないので「じゃ、受付で少し待っててね」となり、先代も患者さんも現像機が起動するのを待つという、何とものんびりした診療風景もありました。そうしたわけで冬の朝は、出勤するとまず現像機を点検し、診療開始までに起動させておくのが1番大事な仕事でした。
いまでは最新のデジタル式のレントゲンに変わり、このようなこともなくなりましたが、代が変わって初めての冬です。
今度は、新型コロナウイルス感染拡大防止策の一環で取り入れている体温計が「測定不能」となってしまうのです。非接触型の体温計を患者さんのおでこへかざすと「測定不能」の表示や「34度」などと、ありえない数値が表示されます。おかしいな…と思いながら説明書を読み直すと、至適環境温度は5度から40度とあります。どうやら夜間、誰もいない診察室に体温計を放置していたのが問題だったようです。
いい機会だったので、急ぎ家電量販店に向かい、展示されている自動検温器やサーモカメラをひととおり体験してまいりました。
そうこうして買い換えた新しい検温器も、やはり「5度以上の環境で作動」とあるものですから、冬の間は、診療が終わったら我々と一緒に、検温器も暖かい部屋へ移動して、タオルの上でぬくぬく過ごしてもらうことしました。皆さまにおかれましては、いつも手指消毒と検温にご協力いただき、ありがとうございます。次回は皮膚科の話をしたいと思います!
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
先週は成人式でしたね。新成人のみなさま、おめでとうございます。
柏駅の周りにも晴れ着姿の新成人の方々がいらして、その姿は遠目にも色鮮やかで、こちらも明るい気持ちになりました。
成人式は…私にとっては、今はむかし…となりますが、「三十三間堂の大的大会(弓引き初め)」に参加していました。
三十三間堂大的大会とは、江戸時代の「通し矢」にちなむ大会で、新成人に参加資格があります。毎年全国から約2000人が参加し、御堂の端から60m先の大的を射る遠的競技です(じつは私は弓道部だったのです)。
通常の弓道の近的競技が射距離28m、的の大きさ36cmに対し、遠的は射距離60m、的の大きさは100cmです。通常の近的競技のときより重い弓を使って、弦を強く引き分ける力が要ります。
新成人の女性が晴れ着に袴姿になり、次々並んで弓を射るので、京都らしい、とても華やかな行事です。
しかし2021年は、当然といえば当然なのですが、コロナ感染症のために中止になっていました。各地域で行われる成人式も概ね中止でした。仕方がないとはいえ、楽しみにされていた方々にとってはとても残念なことだったと思います。柏駅で見かけた新成人のみなさまの晴れ姿を見て、少し懐かしく思いながらも、明るい、元気な気持ちもいただきました。
こんなときだからこそ、彼女たちにとっても、振り返ったときに素敵な思い出になってほしい、と願っています。三十三間堂で一緒に過ごした弓道部の友人も、いまは循環器内科、産婦人科、小児科とそれぞれの道で頑張っています。私も、気を引き締めて、日々の診療に取り組んでいこうと思います。
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック皮膚科医の甲斐やよいです。
年末年始、皆さまはいかがお過ごしでしたでしょうか。
我が家は、年越し蕎麦に、お節料理にお雑煮に、日本ならではのお正月料理を楽しみました。
先々代、柏皮フ科の青野先生も大の餅好きでした。お正月といえば、切り餅やまる餅など様々に用意して、お雑煮や焼き餅にして、朝だけで6個は食べていたと思います。晩年も、私たちが朝起きて台所のオーブンを開けると、既にぎっしりお餅が並んでいて、「餅は大好物だから沢山たべるんだ」と豪快に笑っていたものでした。
さて、年末年始のお食事の中には、注意を要するアレルゲンも多く含まれています。
蕎麦、エビ、イクラ、大豆、サバ、ゴマなどです。食物アレルギーが疑われる場合、検査としては、血液検査や皮膚テスト(主にプリックテスト)があります。血液検査の【View39】では、アレルギーが出やすい39項目を一度の採血で調べるができます。(詳細は2019年9月11日のコラムをご参照ください)
プリックテストは、即時型アレルギーに対する検査です。安全性、有用性、簡便さから、日本や欧米でも推奨されている検査となります。プリック針で少しのアレルゲンを皮膚に入れ、15分後に、出現した膨疹径を測定します。
お食事のあとに
などのご症状がでて、お困りの場合には、お近くの皮膚科医へご相談ください。お食事の種類や症状の強さによって治療法と生活指導の内容は変わります。医師と二人三脚で治療に取り組んでいきましょう。
明けましておめでとうございます柏市明原ヤマ・クリニック、皮膚科医の甲斐やよいです。
ヤマ・クリニックは本日から通常診療を開始します。1都3県に緊急事態宣言が出されますが、当クリニックは感染対策を行いながら、診療を続けてまいります。
再診の方は、オンライン診療にも対応しております。
咳、倦怠感、発熱などのご症状のある方は、発熱外来にて診察いたします。発熱外来は事前に電話にてご予約をお取りください(04-7141-3801)。
当院皮膚科は、継承開業後から少しずつ診療時間を伸ばし、現在は、午前9:30から12:30午後15:00から16:00となっております。皮膚のトラブルは何でもご相談ください。
皆さまのご健康の一助となりますようマスクをしていても笑顔になれますよう日々精進してまいります。本年もどうぞ宜しくお願いいたします。