とびひの予防と治療法 - 暑い季節の皮膚トラブル③
「とびひ」とは
正式名称は「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」といい、
細菌が原因で起きる皮膚の感染症です。接触することで、うつります。
火事の飛び火のように、あっという間にひろがることから「とびひ」と呼ばれています。
あせも、虫刺され、湿疹などを引っ掻いたところや、転んでできた傷口などから二次感染を起こして「とびひ」になります。
また、鼻孔の入り口には様々な細菌が常在しているため、おこさんで鼻の周りを触るくせがあると、鼻の周囲から「とびひ」が始まります。
鼻を触った手で、汗もや、虫刺されをひっかいたりすることで「とびひ」になってしまいます。
「とびひ」の予防には
- 皮膚を清潔に保ちましょう。とくに夏は、お風呂に入ったり、シャワーを浴びたりをしましょう。
- お子さんが鼻孔に指をつっこまないよう注意しましょう。
- 手洗いをしましょう。
- 爪を短く切っておきましょう。
- ドライスキンのお子さんは、皮膚のバリア機能を保つためにも、保湿剤をしっかり塗りましょう。
- 湿疹、あせもがあれば、ステロイドなどで、早く治しておきましょう。
- みずいぼがあれば、少ないうちに取り除き、治しておきましょう。
「とびひ」を治療するには
治療には、主に抗菌薬を使います。
必要に応じてかゆみを抑えるお薬も使用します。
ご自宅ではのケアは、
発熱など全身症状がなければ、シャワーを浴び、泡立てた石鹸の泡で病変部をそっと洗い流しましょう。
シャワー後は、清潔なタオルでかるく拭いて、軟膏を塗ってガーゼで保護しましょう。
兄妹がいらっしゃる場合は、シャワー浴の順番はなるべく最後にしましょう。
プールへ入ったり、水泳をしてもよい?
プールに入ると、症状がひどくなったり、他の人にうつしてしまうこともあるので、完全に治るまでは控えましょう。
❗❗ これは、日本臨床皮膚科学会、日本小児皮膚科学会が共同で統一見解を出しています ❗❗