「熱中症警戒アラート」が発令されました!~熱中症予防×コロナ感染予防を考える~
梅雨明けと同時に連日の猛暑です。
中国では、2020年5月、N95マスクを着けたまま体育の授業を受けた中学生の生徒が亡くなったというニュースもありました。
千葉県でも8月7日初の「熱中症警戒アラート」が発令されました。
熱中症警戒アラートは、熱中症の危険性が極めて高くなると予想される日の前日または当日に発表され、予防行動を促す目的で令和2年度は関東甲信地方で先行実施されています。
実際このアラートが発令されたらどのような行動をとったらよいのでしょうか。
厚生労働省のHPの「新しい生活様式における熱中症予防行動ポイント」を参考に、ポイントをご紹介しながら、お話ししたいと思います。
とくに熱中症になりやすいご高齢者、お子さん、障害者の方々への目配り、声掛けをすることも大切です。
○熱中症とは○
熱中症とは高温多湿な環境下で起こる熱性障害の総称です。
おおきく、①日射病、②熱けいれん、③熱疲労、④熱射病の4つに分けられます。
①日射病…炎天下に長時間すごしたときに起こります。発汗により体の水分量が低下することで、頭痛、めまい、一過性意識障害が起こります。
②熱けいれん…高温多湿下の労働、運動による多量の発汗に対し、塩分を含まない水のみの補給を行っていると、筋肉の有痛性けいれんを起こします。
③熱疲労…①②の状態が続くと、体内の熱の放散がうまくできず、体温が上昇します。
④熱射病…③の状態からさらに体温が40℃以上にあると、全身の細胞レベルの障害を起こし、ショック状態となります。
○熱中症予防の3つのポイント○
ポイントは3つ、①休息、②冷却、③水分補給です。
急激な体温上昇がない場合は、涼しい場所に寝かせ、衣類を緩め、スポーツドリンク、またはうすい塩水を飲ませてください。
体温が40℃以上になってしまった場合は、速やかに救急医療機関に搬送してください。
移動する際は、暑い時間帯の移動は避け、涼しい服装や日傘、帽子を使用してください。
また、体調が悪いと感じたときや寝不足のときは無理せず自宅で休みましょう。
次には、コロナ感染予防対策をふまえた熱中症対策について話をいたします。
○マスクの着用について○
マスクは飛沫感染予防として、基本的な感染対策の基本ですが、高温・多湿の環境下では熱中症リスクが高まるおそれがあります。
・戸外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合はマスクをはずすようにしましょう
・マスクを着用する場合は、強い負荷の作業や運動は避け、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給を心がけましょう(一般に、1時間ごとにコップ1杯、1日で1.2Lの水分補給が目安です)
○エアコンの使用について○
熱中症予防にはエアコンの活用が有効です。特に高齢者の熱中症は半数以上が自宅で発生しています。
・冷房を入れつつ、窓開放や換気扇などで換気を行ってください
・エアコン設定温度を下げることや扇風機などを併用して室内温度を低く調整しましょう