冬の寒さと「しもやけ」
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック 皮膚科医の甲斐やよいです。
前回に引き続き、冬の寒さをテーマにコラムをかかせていただきます。
皮膚科には11月末頃から「しもやけ」を訴える患者さんがいらっしゃることがあります。
○しもやけ 凍瘡(とうそう)とは○
「しもやけ」は「凍瘡」と言い、寒さが続くために末梢血管がうっ血し、皮膚障害が起きます。
冬期の気温が4〜5度で一日の気温の差が10度以上になると、起こりやすくなると言われています。
○しもやけ 凍瘡の症状○
体の末端、すなわち、指先や足指に起こりやすく、次いで耳たぶや頬などにも起こりやすいです。
症状としては、触れると冷たく、皮膚が赤く腫れあがったり、水ぶくれができたりします。
痛い・痒いなどを自覚することが多く、とくに温めると、余計にむず痒さが強くなるのが特徴です。
お子さまに多い病気ですが、大人になって繰り返す方もおられます。
○しもやけの予防○
・手袋や耳当て、厚手の靴下などでしっかり防寒しましょう
・靴下や靴が濡れた場合は直ちに乾かすか、新しいものと交換しましょう
・血行不良の原因になりますので、足の甲や指先を圧迫する靴は避けるようにしましょう
・指先や足指をグーパーと広げて血行を良くしましょう
・一時的にカイロなどで温めるのも良いのですが、低温熱傷には充分気をつけてください(コラム「低温やけど 保温グッズによる皮膚障害について」)
予防しても、どうしても改善しない場合は、お近くの皮膚科へご相談ください。
暖かい季節になっても症状が続く場合は、別の病気の可能性もありますので、ぜひご相談なさってください。