口唇ヘルペス
こんにちは。柏市明原ヤマ・クリニック、皮膚科医の甲斐やよいです。
○口唇ヘルペスとは○
口唇ヘルペスは「単純ヘルペスウィルス」というウィルスに感染することでおこります。
症状がでている人の水ぶくれ、唾液、涙液などに接触することで感染します。
単純ヘルペスウィルスは一度感染すると、顔の神経節に潜んでいます。
健康なときは、潜んでいるウィルスは免疫によって抑えられているため症状が出ません。
しかし、発熱、疲労、ストレス、強い紫外線、外傷などの刺激により免疫が低下すると、ウィルスが神経をつたって皮膚に移動して症状がでます。
症状の出る頻度は数年に1回という人から1年に数回出るという人までさまざまです。
○治療方法○
治療はウィルスの活動を抑える抗ヘルペスウィルス薬の内服または外用です。
今のところ、潜伏中のウィルスを追い出すお薬はありません。
症状がでてきたら、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。
また、くちびるのまわりにピリピリ、チリチリするような違和感が出てきたら早い段階ですぐに治療を始められるように、あらかじめ飲み薬をお渡しできる場合があります。
再発を何度も繰り返す方は、医師に相談してみましょう。
○症状が出ているときの日常生活の注意点○
水ぶくれの中には沢山のウィルスがいます。ウィルスが付着したタオルやコップなどの物を介して感染することもあるので共有しないようにしましょう。特に赤ちゃんとの接触は注意が必要です。お世話をするときは手をきれいに洗い、患部を覆うなど赤ちゃんに接触しないよう注意しましょう。