花粉症のセルフケア
こんにちは。柏市明原、ヤマ・クリニック 皮膚科医の甲斐やよいです。
花粉症の季節になってまいりました。当院でも花粉症の治療を行っています。
さて今年は、花粉症のセルフケアのお話をしたいと思います。花粉症の症状を緩和させたり、症状の発現を遅らせたりするためには、いかに花粉を避けるかが、予防のポイントになります。
○外出時のポイント
①メガネとマスクを着用しましょう
コンタクトレンズの刺激でアレルギー性結膜炎が悪化する場合があります。普段コンタクトレンズの方も、花粉が飛ぶ時期は、メガネの方がよいでしょう。
マスクは、現在コロナ禍なので、ほぼ浸透していますね。更に、マスクの内側にガーゼを当てる(インナーマスク)で、予防効果が高くなることが分かっています。ガーゼの厚さは、息苦しくならないように調整してください。
②服装に注意しましょう
ウール製の衣類は、化繊や木綿と比べると花粉が付きやすく、屋内に花粉を持ち込みやすいと言われています。花粉の季節は、外側がウール素材の衣類は避けましょう。
また、人間の体で花粉が付きやすいのは、頭、顔、首、手などの露出部です。つばの広い帽子を被る、手袋を着用する、などで、花粉が付く量を減らすことができます。
③花粉の多い日や時間帯を避けましょう
花粉の予測情報を有効に使いましょう。花粉が多く飛び散る時間帯は、とくに、お昼前後と夕方です。
花粉の多い日の特徴は、
・晴れて気温が高い日
・空気が乾燥して、風が強い日
・雨上がりの翌日
などです。ご参考にされてください。
○室内でのポイント
①うがいと洗顔
帰宅したら、洋服についた花粉を払います。粘着テープなどでコロコロと取り除くのがよいと思います。
また、体に付着した花粉を取り除くために、手洗い、うがい、更に洗顔をして、花粉を落とすと良いでしょう。ただし、やさしく洗ってください。ゴシゴシ洗ってしまうと、目や鼻に花粉が侵入して、かえって症状を悪化させてしまうことがあります。
髪の毛も、毎日洗って花粉を落としましょう。
②室内の換気に注意しましょう
窓を全開にして換気すると、大量の花粉が入ってきます。窓は10cm程度開け、レースのカーテンを使うことで、花粉量を減らせます。空気清浄機も有効です。
カーテンや床も、こまめにお掃除してください。
③衣類は室内干しにしましょう
花粉が飛び散る季節に、屋外に衣類を干すと、大量の花粉が付着した衣類を着ることになります。この季節だけでも、室内干しをオススメします。
以上です。少しでも皆さまの生活のご参考になればと思います。
また、セルフケアではどうしても症状が緩和されない場合は、お近くの医療機関を受診されてください。